2026年8月20日、那覇市立仲井真中学校の3年生を対象に、NPO法人こどもの権利ネットワークおきなわが実施する「沖縄こどもの権利かるた 中学生版づくり授業プログラム」が行われました。
一般社団法人Supporters’ Supporterも、こどもの権利ネットワークおきなわの皆さんに協力する形で、今回の授業づくりに携わりました。
当日は中学3年生4クラスを対象に、「かるた」を入り口として、こどもの権利を知り、自分たちの日常と結びつけて考える授業を実施しました。
かるたを通して「こどもの権利」を自分ごとに
「こどもの権利」と聞くと、少し難しく感じる人もいるかもしれません。
今回の授業では、そうした権利を身近なものとして考えられるよう、**日常生活で起こりうる出来事を題材にした「こどもの権利かるた」**を使用しました。
授業の目的は、主に次の3つです。
- こどもの権利について理解を深める
- 自分の身近な出来事を、権利という視点から考えてみる
- 自分やみんなの権利が守られる社会をつくる取り組みがあることを知る
また、安心して話し合える場にするため、「個人的な体験をほかの人に共有しない」「相手の話を否定したり、ジャッジしたりしない」「言いにくいことは言わなくてよい」「パスしてもよい」といったルールも確認した上で授業を進めました。
「体験する・知る・つくる」の3ステップで学ぶ
今回のプログラムは、2〜4校時の3時間を使って実施されました。
1.「こどもの権利かるた」を体験する
最初は、大人たちが作成したデモ版のかるたをグループで体験。
札には、家庭や学校、SNS、将来の選択など、中学生の日常に近い場面とこどもの権利を結びつけたエピソードが描かれています。
単に札を取るだけではなく、
「これは自分にも身近なことだろうか」
「どんな権利に関係しているんだろう」
と考えながらゲームを進め、終了後には気になった札についてグループで振り返りました。
2.こどもの権利について知る
続いて、弁護士の横江崇さんから、こどもの権利についての講話が行われました。
生徒たちはワークシートを使いながら話を聞き、その後、
- 権利について知って感じたこと
- 普段の生活で「権利が守られていないのでは」と感じること
- 自分や友達にとって大切にされてほしいこと
などについて話し合いました。
「権利」という言葉を知識として覚えるだけではなく、自分たちが普段感じている違和感やモヤモヤと結びつけて考える時間となりました。
3.自分たちで「こどもの権利かるた」を考える
最後は、生徒自身がかるたづくりに挑戦しました。
デモ版には、権利が守られていない場面を題材にした札も多くあります。そこで、
「本当はどうなっていたらいい?」
「どうだったら安心できる?」
という視点から内容を捉え直し、自分たちの言葉で新しい読み札を考えました。
グループ内でアイデアを共有し、さらにクラス全体でも発表することで、一人ひとり異なる経験や考え方に触れる機会にもなりました。
Supporters’ Supporterも授業づくりをサポート
Supporters’ Supporterでは、こどもの権利ネットワークおきなわの皆さんと連携しながら、授業実施前の準備から当日の授業実施、授業後のアンケートデータの整理・分析まで、一連の取り組みをサポートしています。
当日は、Supporters’ Supporter代表の安次富も1クラスの授業を担当させていただきました。
私たちにとっても、実際に中学生の皆さんと一緒にかるたを囲み、その場で出てくる反応や言葉に触れる貴重な機会となりました。
生徒の声から見えてきたこと
授業後のアンケートからは、かるたというゲーム形式が、こどもの権利を身近に考えるきっかけとして機能していたことがうかがえました。
「とてもわかった」「少しわかった」を合わせると、ほぼ全員が授業を通してこどもの権利への理解が深まったと回答しています。
自由記述でも、
「自分が経験して理不尽に感じていたことが、『権利』として言っていいんだと分かった」
といった声や、大人だけでなくこどもにも意見を言う権利があることを知り、考えさせられたという感想が寄せられました。
一方で、「内容が重かった」「表現が怖かった」と感じる札があったという声もありました。
さらに生徒からは、
- 権利が侵害されている場面だけでなく、権利が守られている状態もかるたにしたい
- 言葉をもう少しやさしくしたい
- 困ったときの相談先や助けを求める方法も入れたい
といった具体的な改善案も出ています。
こどもたち自身の声を受け取りながら教材を更新していくことも、この取り組みの大切なポイントです。
こどもの声から、よりよい「権利かるた」へ
今回集まった意見や生徒たちが考えたアイデアは、今後の「沖縄の中学生版こどもの権利かるた」づくりにつなげていく予定です。9月から10月にかけては、今回の声をもとにした参加型のかるたづくりワークショップも予定されています。
また、今回の授業の様子は、2026年9月1日、3日付の沖縄タイムス、琉球新報の紙面でも紹介されました。
こどもの権利は、特別な場面だけに関係するものではありません。
学校での過ごし方、家庭での会話、友達との関係、SNS、進路や将来の選択など、こどもたちの毎日の暮らしそのものに関わっています。
Supporters’ Supporterではこれからも、こどもの声を聴き、その声が大切にされる環境づくりに向けて、さまざまな団体・地域の皆さんと連携しながら取り組んでいきます。
Supporters’ Supporterでは、こども支援団体向けのコンサルティング、スーパーバイズ、研修のご相談も随時承っています。
ご関心のある方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
こども支援オンライン学習プラットフォームSupporters‘ Web Academyは、こども支援者に無料で提供しています。
この取組は、多くの方のご寄付によって支えられています。学びたい支援者が安心して学び続けられる環境づくりに、ぜひご協力ください。
※Supporters’ Web Academyへのご寄付は、みらいファンド沖縄にて設置した基金を通じて、税制優遇の対象となります。
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