こどもの声と学校のこれからを考える—7月21日に2つの勉強会を開催しました【活動報告】

こどもの権利と、これからの学校づくりを考える2つの勉強会の活動報告のアイキャッチイラスト

2026年7月21日、沖縄空手会館にて、こどもの権利と、これからの学校づくりを考える2つの勉強会を開催しました。

午前の「『こどもの声を聴く場づくり』を考える勉強会」には50名、午後の「学校のこれからを描く~学校をウェルビーイングなパワースポットに~」には101名が参加。教職員や保護者、行政・教育関係者、地域団体、こども支援に携わる方など、合わせて151名の皆さまと学びを深める一日となりました。

一般社団法人Supporters’ Supporterは、両イベントに共催団体として参加させていただきました。


目次

「こどもの声を聴く」とはどういうこと? 

午前に開催した「『こどもの声を聴く場づくり』を考える勉強会」では、一般社団法人Everybeing共同代表の西崎萌さんを講師に迎えました。

こども基本法の施行により、自治体や教育現場など、さまざまな場面でこどもの声を聴き、施策や活動に反映することの重要性が高まっています。

今回の勉強会では、こどもの権利やこども基本法の基礎を学ぶとともに、場の設計や声を聴くための手法、おとな側の姿勢、無意識の思い込みなどについて、参加者同士で考えました。

こどもの「声」は、はっきりと言葉で伝えられるものだけではありません。

「別に」「どっちでもいい」「分からない」といった言葉のほか、表情や態度、遊び方、沈黙などにも、こどもの思いや意思が表れていることがあります。表面に見える言葉や行動だけで判断せず、その奥にある気持ちや背景を想像することの大切さを学びました。

また、こどもの声を聴くことは、希望をすべてそのまま実現することではありません。まずは思いを受け止め、どのように判断したのか、なぜ実現できない場合があるのかを、こどもに分かる言葉で説明することも、声を尊重するための大切なプロセスです。

西崎さんの登壇写真

自分の中にある「こども観」を振り返る

勉強会では、こどものためを思って行動しているつもりでも、知らず知らずのうちに「大人のよかれ」を優先していないかを振り返りました。

参加者からは、次のような感想が寄せられています。

「こどもの声を聴くということが、より具体的にイメージしやすくなりました。『大人のよかれ』になっていないか、説得しようとしていないかを意識したいと思います」

「こどもの反発に対して解決を急ぐと、その反発の裏にある気持ちを感じることができないと思いました」

また、「まずはこどもの声を受け止めることができるおとなを増やしたい」「頭では大切だと分かっていても、遮って指導したくなったり、自分の意見を伝えたくなったりする」といった声もありました。

こどもの声を尊重することと、集団生活におけるルールや安全をどのように両立するかなど、日々の実践につながる課題についても考える機会となりました。


学校をウェルビーイングな「パワースポット」に 

午後は、豊見城市PTA連合会の令和8年度研修会として、「学校のこれからを描く~学校をウェルビーイングなパワースポットに~」を開催しました。

講師は、和歌山県白浜町教育委員会教育長の西田拓大さんです。

講演では、

「学校は誰のもの?」「地域は誰のもの?」「自分は誰のもの?」

という3つの問いを手がかりに、先生が幸せに働く学校、こどもたちが幸せに学ぶ学校、そして学校・家庭・地域が協働して未来をつくる教育についてお話しいただきました。

失敗を責めるのではなく、対話を通して次の挑戦につなげること。教職員が主体的に学校づくりに関わること。地域の人材や企業などの資源を、こどもたちの学びに生かすこと。

西田さんが実践してきた具体的な事例を通して、学校を教職員だけで抱えるのではなく、地域全体で支え、ともにつくることの可能性を学びました。


立場を越えて「理想の学校」を語り合う 

後半のワークショップでは、参加者同士で学校への思いや、理想とする学校の姿を語り合いました。

教職員だけでなく、保護者や地域の方の考えに触れられたことや、普段は言葉にする機会の少ない教育への思いを共有できたことが、多くの参加者の印象に残ったようです。

参加者からは、

「学校は先生だけでつくるものではなく、こども・保護者・地域が一緒になってつくっていくものだと感じました」

「『結果の質は、関係性の質から』という言葉が非常に印象に残りました」

「できないことを考えて思考を止めるのではなく、地域全体でできることを考えていく大切さに気づきました」

といった感想が寄せられました。

一方で、学校現場や保護者が忙しく、地域との活動に関わる余裕を持ちにくいこと、学校・家庭・地域の間に考え方や関心の差があること、一部の人に負担が集中しやすいことなども課題として挙げられました。

地域との関わりを増やすだけではなく、それぞれが無理のない範囲で、楽しみながら参加できる関係や仕組みをつくることも、これから考えていきたい大切なテーマです。

西田さんの登壇写真

声を聴き、対話し、ともにつくる 

午前と午後では異なるテーマを扱いましたが、2つの勉強会には共通するメッセージがありました。

それは、誰かが一方的に答えを決めるのではなく、それぞれの声を聴き、対話を重ねながら、ともにつくっていくことです。

こどもの声を聴くためには、安心して思いを表せる環境が必要です。そして、こどもが安心して過ごせる学校や地域をつくるためには、周りにいるおとな自身も尊重され、無理なく、幸せに関われることが欠かせません。

今回の学びや出会いが、それぞれの学校や地域、活動の場での小さな実践につながっていくことを願っています。

ご登壇いただいた講師の皆さま、ご参加いただいた皆さま、開催にご協力いただいた関係者の皆さま、本当にありがとうございました。


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