— こどもとの信頼関係をつくる“聞き方”のコツ —
こどもと関わる中で、「ちゃんと聞いているつもりなのに、会話が続かない」「なぜか話がすぐ終わってしまう」そんな経験はありませんか。
こども支援の現場では、“何を話すか”以上に、「どう返すか」が関係づくりに大きく影響します。この記事では、よくある場面をもとに、こどもが「話してよかった」と感じる相づちや返し方を具体的に紹介します。
よくある場面:会話が続かない
ある日の居場所。
こどもがぽつりと、「今日ちょっと疲れた」と話してくれました。
支援者は「そうなんだ」「大変だったね」と返します。
しかし、そのあと会話は続かず、なんとなく沈黙に。
「ちゃんと聞いているのに、なぜか続かない」
そんな感覚だけが残ってしまいます。
こうした場面は、多くの現場で起きています。
見えてくる困りごとは、主に次の3つです。
- 相づちはしているが、会話が広がらない
- 受け止めだけで終わってしまう
- 話すきっかけが続かない
ついやりがちな関わり方:浅く終わる返し
この場面でよくあるのが、「正しいけど浅い返し」です。
「大変だったね」「そうなんだ」といった言葉は間違いではありませんが、それだけで終わると、こどもにとっては“流された”ように感じることもあります。
また、すぐにアドバイスをしたり、「でもこうしたらいいよ」と伝えたりすると、「聞いてもらえた」よりも「評価された」感覚が残りやすくなります。
こうした関わりに共通しているのは、「受け止め」で止まっていることです。
距離が縮まる関わり方:相づちは「一言足す」
では、どうすればよいのでしょうか。
ポイントはシンプルです。
👉 受け止めたあとに、“一言だけ足す”こと。
たとえば、「疲れた」→「疲れたんだね」で終わらず、「どんなところが一番疲れた?」と少しだけ広げる。
この“ほんの一言”で、会話の続きやすさは大きく変わります。大切なのは、深く聞き出すことではなく、「話しやすい入口をつくること」です。
すぐ使える:相づち・返し方の型
現場で使いやすい型をいくつか紹介します。
まずは、相手の言葉をそのまま返すこと。「疲れたんだね」と繰り返すだけでも、安心感につながります。
そこに少しだけ言葉を足してみます。「ちょっとしんどかった感じ?」と感情を補ったり、「どんなところが疲れた?」と軽く具体的に聞いたりするだけで、会話は自然に広がります。
また、「○○ってことかな?」と理解を伝えるのも有効です。ズレていても、「違うよ」と言いやすい空気が生まれます。

具体的な声かけの流れ
実際の流れをイメージすると、次のようになります。
まず、「疲れたんだね」と受け止めます。
次に、「ちょっとしんどかった感じ?」と気持ちを添えます。
そのうえで、「どんなところが一番疲れた?」と軽く広げます。
この順番を意識するだけで、無理なく会話が続くようになります。

おわりに
こどもとの関係づくりは、特別な技術が必要なものではありません。ほんの少し返し方を変えるだけで、「話してよかった」という感覚は生まれます。
「うまく話す」よりも、「受け止めてもらえた」と感じられること。その積み重ねが、信頼関係につながっていきます。
ぜひ、日々の関わりの中で試してみてください。
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