支援者としての「倫理」を考えるー対話と内省が築く支援の土台【ラジオ出演報告】

支援者としての倫理と対話・内省をテーマにしたラジオ出演報告のアイキャッチイラスト

こんにちは、Supporters’ Supporterの安次富です。

FM那覇の番組「Supporters’ Web Academy みんなで描こう支援のミライ」の第10回放送が2025年9月17日に配信されました。

今回の放送では、エントリーコースのレッスン1「こども支援者としての倫理」の動画内容を振り返りつつ、福里さんと一緒に現場の実践を踏まえたディスカッションを行いました。
動画は、こども支援に関わる支援者としての基本的な姿勢や、支援のあり方について多角的に取り上げています。

前半部分の動画はこちらから→
https://youtu.be/PltL0vgqxwU?si=Y5AKiCj7DqxRR4Ez

記事内で登場する研修動画はこちらから→
https://supporterssupporter.com/2025/06/19/ethicsasachildadvocate/


目次

現場の実践から見える、支援者が大切にすべき姿勢

ディスカッションは、ももやまこども食堂の実践から見える「正解のない支援」というテーマからスタートしました。支援の現場では「これで良かったのか」と迷う場面が多々あります。
福里さんが仕事をする上で特に大事にしていることとして挙げたのは、以下の2点です。
1. こどもに不利益のないように関わること
2. こどもに対して嘘はつかないこと
この姿勢は、動画の内容にもあったように、こどもを「守られるべき存在」として過度に保護するのではなく、「一人の人として見る」という感覚に基づいています。
この実践について、大人げないと感じつつも、オセロで本気で勝ち、こどもを泣かせてしまった経験を紹介しました。しかし、結果的にその子が成長し、普通に勝負できるようになったというエピソードから、嘘をつかない真剣な関わりが、その子の成長に良い影響を与えた可能性についても示唆されました。


こどもの最善の利益を巡る判断

こどもとの関わりにおいて、衝突や判断の難しさは常に伴います。

こどもの最善の利益について考える際、こどもが言っていることを理解しつつも、それがおそらく間違っていると感じる状況があるかもしれません。その場合、大人は自分の意見を伝えつつも、その場から引いてあえてこどもに挑戦させることもあります。

スタッフもこどもも「対等」な存在であり、対話しながらも、それでも最終的には失敗してもいいからやってみようという姿勢のバランスが重要であると話しました。番組内では、スタッフ間の価値観の違いがあるからこそ、様々な支援の視点が生まれるということも話されました。


バウンダリーの設定

支援を継続的に行うためには、支援者自身のセルフケアや精神的健康が欠かせません。
福里さん自身も、自分の行動や対応が正解だったのか、こどもの利益を考えたときにどうすべきだったのか悩み、ほぼ毎週のように落ち込むことがあると語っています。

動画でも取り上げられたバウンダリー(境界線)の設定は、継続的に働き続けるために不可欠です。この境界線を引く作業は非常に難しく、福里さんは、こどもとの距離感を試行錯誤している状況を、境界線を模索している段階だと話してくれました。

こどもが安心できる“心地いい線”を尊重しつつ、新しいチャレンジの機会を提供する。そのバランスを模索する過程が、こどもの最善の利益につながると議論されました。


リフレクションによる学びの深化

また、支援者が自分の行動や判断を評価するためには、リフレクション(振り返り)が非常に重要であると強調されています。

支援の現場では、その瞬間に自分の行動の是非に気づくのは難しく、一人で考えているだけでは解決しないことが多いです。誰かと話すことで、自分の行動を客観的(俯瞰的)に見ることができるため、リフレクションは特に大事であるとされています。

リフレクションは、自分の考え方や価値観がどのような行動につながったのか、そして相手の行動がどのような考え方に基づいているのかを理解する機会となります。


◾ 動画のご案内

🎙【タイトル】
Supporters’ Web Academy みんなで描こう支援のミライ(2025年9月17日)
📌今回の放送は、支援者としての基本的な姿勢、価値観の衝突への対処、そしてセルフケアとしてのリフレクションの重要性について議論しました。


Supporters’ Supporterでは、こども支援団体向けのコンサルティング、スーパーバイズ、研修のご相談も随時承っています。
ご関心のある方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
こども支援オンライン学習プラットフォームSupporters‘ Web Academyは、こども支援者に無料で提供しています。
この取組は、多くの方のご寄付によって支えられています。学びたい支援者が安心して学び続けられる環境づくりに、ぜひご協力ください。
※Supporters’ Web Academyへのご寄付は、みらいファンド沖縄にて設置した基金を通じて、税制優遇の対象となります。
https://congrant.com/project/mfo/13441/form/step1?type=monthly

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