こどもと“暮らす”居場所とは──ももやまこども食堂の10年とこれから【ラジオ出演報告】

こども食堂の実践から学ぶ居場所づくりの課題と展望に関する記事のアイキャッチイラスト

こんにちは、Supporters’ Supporterの安次富です。
FM那覇の番組「トークランチョンビート」内のコーナー「Supporters‘ Web Academy みんなで描こう支援のミライ」2025年2月27日の放送回では、沖縄市で子ども食堂を運営する「一般社団法人みんなのももやまこども食堂」の菅原耕太さんをゲストにお迎えし、10年にわたる活動の中で見えてきた現場の魅力や課題、そしてeラーニング「Supporters’ Web Academy」を活用した学びについてお話を伺いました。
この記事では、当日の放送内容を要約してご紹介します。

「一般社団法人みんなのももやまこども食堂」の菅原耕太さん
目次

◾ 団体の概要

「ももやまこども食堂」は、沖縄市の中の町地域と呼ばれるエリアに拠点を構え、週5日、こどもたちの居場所づくりを行っている団体です。
小学生から20歳前後までのこども・若者が訪れ、ご飯を一緒に食べ、遊び、語らうような空間を提供しています。
沖縄県内のこども食堂としては比較的早期に設立されており、県内第1号とも言われる先駆的な拠点。菅原さんは2009年からこども支援に携わり、現在も精力的にこどもたちとの関係を築き続けています。

◾ 現場の長所

ももやまこども食堂の最大の魅力は、こどもたちと“共に暮らしている”ような感覚で日々を過ごしていることです。
放送内では、高校生がスイートポテトを手作りし、それを小学生が不思議そうに眺めていたという微笑ましいエピソードも紹介されました。
一見すると小さな出来事ですが、異年齢のこどもたちが自然に関わりあい、感覚を広げていく機会になっています。
このような“暮らしの断片”の積み重ねが、こどもたちにとっての安心感や信頼を築き、支援者にとっても大きなやりがいにつながっていると語られていました。

◾ 現場の課題

一方で、活動を続ける中で次のような課題も浮かび上がっています。

① 成果を「見える化」する難しさ

日々のこどもの関わりの中で「心温まるエピソード」は沢山ある一方で、数値化された“成果”として外部に示すのが難しいというジレンマがあり、助成金や資金の獲得には説明責任が求められる中、「日々の営み」をどう表現すればよいかに悩んでいるそうです。

② 若者への支援の空白

活動10年目を迎え、かつて通っていたこどもたちが成人を迎えつつあります。
しかし、20代前後の若者が社会に移行するための支援や居場所が地域に少ないという課題が顕在化しています。
収入や就労支援の制度はあっても、彼らが「利用しづらい」「フィットしない」現実に直面し、支援の“すき間”を痛感しているとのことでした。

◾ Supporters’ Web Academyを利用してみて

ももやまこども食堂では、Supporters’ Web Academyのeラーニング動画をスタッフ全員で視聴されています。
特に印象に残ったのは、「新しい知識を得るというより、大切なことを思い出させてくれる教材だった」という感想でした。

  • こどもの権利や接し方など、日々の忙しさで忘れがちな“支援の基本”を再確認できた
  • 見た内容についてチーム内で共有することで、共通言語としての活用がしやすい
  • 支援スタンスの違いを「対話」で乗り越えるきっかけにもなっている

また、単に動画を見るだけでなく、感想共有の場=「振り返り会」があるとより学びが深まる、というアイデアも飛び出しました。

◾ 今後の展望

菅原さんは、こどもたちとの関わりを通じて、むしろ「自分たち大人の側が育てられてきた」と感じていると語っていました。
こどもたちが安心して過ごせる居場所はもちろんのこと、 社会に出ていく若者に対しても、“変わるべきは本人だけでなく、社会側にもある”という視点で関われる場を広げていきたいと考えています。
最終的には、「こどもの目線で設計された社会やまちづくり」が当たり前になることを目指して活動を続けていくとのことでした。

◾ 動画のご案内

🎙【タイトル】
Supporters’ Web Academy みんなで描こう支援のミライ(2025年2月27日)
📌 子ども食堂の運営に関わっている方、地域で支援活動を始めたいと考えている方にとって、等身大で学びの多いエピソードが満載です。

Supporters’ Supporterでは、こども支援団体向けのコンサルティング、スーパーバイズ、研修のご相談も随時承っています。
ご関心のある方は、お問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
こども支援オンライン学習プラットフォームSupporters‘ Web Academyは、こども支援者に無料で提供しています。
この取組は、多くの方のご寄付によって支えられています。学びたい支援者が安心して学び続けられる環境づくりに、ぜひご協力ください。
※Supporters’ Web Academyへのご寄付は、みらいファンド沖縄にて設置した基金を通じて、税制優遇の対象となります。
https://congrant.com/project/mfo/13441/form/step1?type=monthly

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